外出日和!

介護施設における外出支援の大切さ

介護施設に入所している高齢者にとって、「外出」は単なる移動ではなく、生きる喜びや社会とのつながりを感じる貴重な時間です。毎日の生活が施設内で完結してしまう中、季節の変化を肌で感じたり、街のにぎわいに触れたりする体験は、気分転換や認知機能の維持にもつながります。こうした外出の機会を支えるのが「外出支援」の取り組みです。

外出支援には、通院や買い物の付き添いのほか、外食や公園への散歩、地域のイベント参加など多様な形があります。特に本人の希望に基づいた外出は、その人らしい生活の実現に寄与します。たとえば「昔行っていた神社にもう一度行きたい」といった願いを叶えることは、本人にとって大きな意味を持ちます。

エクセレント練馬では、毎月様々な場所へ外出しています。「お花見」「つつじ公園」「ローズガーデン」などの外出だけではなく、地域のイベントへも参加させていただきます。

一方で、外出支援には課題も少なくありません。まず、介護職員の人数には限りがありますので、十分な付き添いが難しい現状があります。また、移動中の転倒や体調不良といったリスクも考慮しなければなりません。さらに、外出にかかる交通費や人件費といったコスト面も、施設運営上の負担となることがあります。
それでも、外出の価値を再認識し、その機会を創出する努力は大切です。最近では、自治体や地域ボランティア、民間の移送サービスと連携することで、より柔軟な支援体制を整える施設も増えています。外部資源の活用は、職員の負担を軽減しつつ、多様な外出ニーズに応える手段となります。

課題がある中でも、職員は工夫を凝らし、支援ができるよう準備をしてくれています。それも一重に、ご利用者様に笑顔になって頂き、充実感を得て頂きたいという気持ちを持っているからです。ご利用者様の笑顔を見ることで職員も励みとなり、改めて絆が強く結ばれていきます。

外出支援は「非日常」を届けるだけでなく、「その人らしさ」を尊重するケアの一環です。施設という枠の中だけでなく、地域や社会とのつながりを持つこと。それが高齢者の生活に彩りを与え、人生の質を高めることにつながるのです。今後も、限られた資源の中で創意工夫を凝らしながら、より多くの人に外出の楽しさを届けていきます。

エクセレント練馬では今後も外出支援を積極的に実施し、皆様が心理的充足を得て、喜びを感じられる、充実感溢れる支援を継続していきます。

グループホーム・看護小規模多機能型居宅介護
エクセレント練馬
施設長 髙野 雅之

※掲載内容は 2025年05月27日 時点のものです。